どんな作品か
「エクストリーム・ジョブ」は2019年に公開された、イ・ビョンホン監督のコメディ映画です。成績が振るわず解散の危機にある警察の麻薬捜査班の刑事5人が、犯罪組織を見張るため、組織のアジトの向かいにあるフライドチキン店を買い取るところから物語が始まります。リュ・スンリョンがチームを率いるコ班長を演じ、イ・ハニ、チン・ソンギュ、イ・ドンフィ、コンミョンが班員として共演しました。監督は青春コメディなどで知られる演出家で、同じ名前の俳優とは別人です。
解散寸前の麻薬捜査班が張り込みのためにフライドチキン店を買い取るコメディ。笑いを生む設定とチームの構成をまとめました。
「エクストリーム・ジョブ」は2019年に公開された、イ・ビョンホン監督のコメディ映画です。成績が振るわず解散の危機にある警察の麻薬捜査班の刑事5人が、犯罪組織を見張るため、組織のアジトの向かいにあるフライドチキン店を買い取るところから物語が始まります。リュ・スンリョンがチームを率いるコ班長を演じ、イ・ハニ、チン・ソンギュ、イ・ドンフィ、コンミョンが班員として共演しました。監督は青春コメディなどで知られる演出家で、同じ名前の俳優とは別人です。
この映画の出発点は、張り込みのために始めたチキン店が思いがけず大繁盛してしまう、という一行の設定です。刑事たちは捜査をしなければならないのに客は押し寄せ、本業と偽装の商売のどちらに力を注ぐべきか分からなくなる状況が続きます。設定が単純で明快なので、観客は状況をのみ込むのにほとんど時間がかからず、すぐに笑いへ入っていけます。よいコメディの設定がなぜ短い文で説明できるのかを示す例ともいえます。チームが解散の危機にあるという背景があるので、刑事たちがなぜこの突飛な作戦にしがみつくのかも自然に納得できます。後がない人たちが起こす騒動だという点が、笑いに切実さを加えています。
笑いの多くは、班員たちの性格の違いから生まれます。責任感は強いのにいつも空回りする班長、迷わず動く行動派、無口だが意外な才能を持つ人物、口数の多い人物、そして末っ子まで、それぞれにはっきりした役割があります。この構成のおかげで同じ状況でも人物ごとに違う反応が出て、その違いが自然に場面を転がしていきます。一人の独演ではなく、チーム全体の呼吸で笑わせる映画であることが特徴です。互いにけなし合いながらも結局は一緒に動く姿が家族のようなチームの雰囲気を作り、観客が彼らを応援したくなる土台になっています。
イ・ビョンホン監督のコメディは、せりふの味わいとテンポのよい掛け合いでよく語られます。この作品でも短いせりふが次々と行き交ってリズムを作り、人物が真剣であるほど状況がおかしくなる形が繰り返されます。笑いを狙った場面でも、人物は自分なりに全力を尽くしているという点が、笑いをいっそう大きくしています。
表向きは刑事コメディですが、成果の重圧にさらされたチームが生き残ろうともがく物語としても読めます。本業では認められないのに、まったく別のことで才能を見いだしてしまう状況は、多くの勤め人にとって身に覚えのある悩みと重なります。そう考えると、題名の意味もいっそう胸に落ちます。笑いの合間に仕事とやりがいへの問いが敷かれていて、気軽に見た後にも考える余地が残ります。
映画は大半の時間を笑いに使いますが、犯罪組織を追う刑事ものという骨格は最後まで保っています。話が進むにつれて捜査の比重が増え、体を張ったアクション場面も登場します。ただしアクションも、緊張感より人物の個性と笑いを生かす方向で演出されています。本格的な犯罪映画を期待するより、刑事ものの形を借りたコメディとして見ると、作品の狙いとよくかみ合います。終盤に向かうほど、班員それぞれが前半で積み上げてきた特徴がアクションの中で再び生かされる作りなので、序盤のささいな場面も見逃さないほうがよいでしょう。
気軽に何人かで一緒に見るのに向いた映画です。次の点を意識すると、笑いがどう設計されているかがよく見えてきます。
コメディですが、麻薬犯罪組織が題材で、殴り合いや刃物が出てくる場面もあるので、年齢区分を確認するのがよいでしょう。劇中の張り込みや捜査のやり方は笑いのために誇張されたもので、実際の警察の仕事とはかけ離れています。また劇中の飲食店経営の様子も物語の面白さのための設定なので、実際の開業や店の運営の参考にするより、作品そのものとして楽しむのがよいでしょう。
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